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特発性過眠症 idiopathic hypersomnia

 特発性過眠症は原因不明であり、ナルコレプシーのオレキシンのようなバイオマーカーも存在しない。診断方法により、過度の眠気がある患者からナルコレプシーを除外した後に残った過眠症候群という位置づけである(もちろん、他の疾患は除外されたうえで)。

 

 発症年齢は16~21歳と報告されている。正確な有病率は不明。14~26%で日中の眠気の軽減または自然観買いが報告されている。

 

症状 

 

 夜間の睡眠時間の延長、朝や昼寝後の覚醒困難、長時間続く日中の眠気、そのほか自律神経症状(頭痛、めまい、体温調節の障害、レイノー症状など)、ナルコレプシーにみられる脱力発作は見られない。

典型的な症状は朝に自己努力で覚醒することが困難で他社から起こされても覚醒することが難しく、いったん起きても再び眠り込んでしまう。起きた時に半覚醒状態で混乱した状態を睡眠酩酊(sleep drunkenness)という。

 日中の眠気や居眠りはナルコレプシーは短時間で覚醒後にそう快感があるのに対し、特発性過眠症は一度寝ると睡眠時間は1時間を超える長時間となり、覚醒後もすっきりしない。

 

治療 

 

 非薬物療法として規則正しく生活することが推奨される。薬物療法ではいくつかの“起きるための薬”が選択できる。

 

問題 

 

 睡眠不足症候群との鑑別がとても難しい。

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